第106話:変化に強いしくみづくり

お客様の納期変更、仕様変更にNO!とは言えません。

 

しかし、変更を受けると社内調整や外部の業者との調整でてんてこ舞いです。

 

変化に対応するための手段の一つは、注文情報、生産計画や発注情報などをコンピューターで集中管理して、変更による影響をいち早く把握して対処することです

 

しかし、いくらコンピューターで集中管理していても、変更情報を単に現場や業者に伝えるだけでは混乱するだけです。現場との調整、業者との交渉などには人が介在しなければなりません。

 

また、変更がめったにないのであればいいですが、毎日何かしら変更が入ってきます

 

多くの会社ではコンピューターを導入して立派な生産管理のしくみを構築していますが、工場は毎日変化に振り回されててんてこ舞いです。

 

実はコンピューターを導入しても生産管理はほとんど楽にはならないのです。

 

社長の工場もそうではないですか?

 

では、いったいどうするか

 

まず一つは今仕方ないと思っている条件の見直しがあります

 

部品購入の注文から納品までの日数の短縮

生産の投入から完成までの日数の短縮

 

これができれば、いままでより引きつけて指示ができ、変化を受ける確率が減ります

 

いままで生産の投入から完成まで1ヶ月だったものが、もし3日に短縮できれば変更の影響は大幅に減ります

 

そんな簡単に短縮できない、と言われるでしょうが1日でも短くすることです

 

もう一つはしくみの見直しです

 

たとえば生産をお客様の注文にもとづいて計画するのではなく、あらかじめ製品在庫を持っておいて実際に売れた分だけ生産するのです

 

その一つがトヨタ生産方式でのかんばん方式です。

 

お客様の注文に基づいて生産すると、変更の度に現場と調整しなければなりません。しかし、実際に売れた分だけ生産するのであれば、注文変更の影響は受けません。

 

そうなるとあらかじめ製品在庫を持たなければならないじゃないか、と言われるでしょうが、そこは生産の投入から完成までの日数を短くすれば持たなければならない在庫は少なく済みます。

 

どうやって、生産の投入から完成までの日数を短くするか、それがカイゼンです。

 

社長の会社もカイゼンで変化に強いしくみをつくりませんか