第26話:何を内製して、何を外注するか?

昔の製造業は組み立てだけでなく、板金加工や部品加工、射出成型なども自社内でその大半をおこなっていました(内製)。

 

しかし、最近では板金や部品、射出成型などの加工は、自社でおこなわず部品として下請企業や協力会社から購入する(外注)比率が高いです。

 

なぜならば、

・仕事が増えてきて社内能力では対応しきれない

・社内で内製するより外注に出した方が単価が安い

 

ということで徐々に内製から外注に切り替わっていきました。

そこで問題になるのが、何を内製し、何を外注するかです。

 

その判断基準の一つが機械の稼働率です。

稼働率が高ければ、高額な機械を遊ばせずに十分活用し投資を早く回収できたことになります。

 

自社の売れ筋の製品の部品は数も多くロット数も大きくなります。

まとめて加工できれば、加工設備の段取り替え回数も少なく済み、稼働率が高くなります。

 

一方、滅多に売れない製品の部品や個別受注の製品の部品で注文後設計から初めて加工する部品はロット数も小さく、量産効果も期待できません。もちろん加工設備の段取り替え回数も多くなり、稼働率が低くなります。

 

そこで多くの工場は、量があるものを内製し、量の無いものを外注に出します。

現場の人も頻繁に段取り替えをしたくありませんから、量の少ないものは外注に出しがちです。

あたかも適切な判断のようですが、果たしてどうなのでしょうか?

 

量が多く機械の段取り替えが少なく済む仕事を社内でおこない、量が少なく段取り替えを頻繁におこなう仕事を外注に出すのは稼働率から見ると優れた判断ですが、その分リードタイム(時間)を損します。

 

量が少なく段取り替えが多いのは外注先でも嫌います。量が少ないものばかりを外注に出せば、総じてその外注先の購入リードタイムは長くなります。

 

また、個別仕様の製品の部品は自社で設計し、外注先にその仕様を伝え、ちゃんと伝わったか確認し、出来上がったものは初めての購入ということで十分な検査が必要になり、注文から納品までの時間は長くなります。

 

稼働率を取るか、時間を取るか、会社の戦略にも関わってきますが、この選択が大きく会社の命運を分けることもあるかと思います。

 

何を外注して、何を内製するか?

 

① 量がある部品を外注して、量のない部品を内製する

② 量のない部品を外注して、量のある部品を内製する

 

社長の会社はどちらを選択しますか?