第76話:カイゼンを売上増につなげるためには

「ワカイさん、カイゼンで売上が増えることってあるんですか?」

 

もしお客さんの注文量をこなすだけの生産能力が工場になければ

カイゼンで生産能力を上げれば、売上は増えます。

 

しかし今の世の中、よほどのヒット商品でなければ

次々と注文が舞い込むことはありません。

多くは競合メーカーとの戦いに明け暮れています。

 

いかに競合他社に打ち勝つか

 

価格で打ち勝つか、といっても必要以上に安くしては赤字になってしまいます。

価格は市場が決めると言われ、市場が求める価格でいかに利益をあげるかです。

 

じゃあ、機能で他社に対して圧倒的に優位に立って売上増

といきたいところですがこれも正直厳しいです。

たとえば、電気製品であれば、使用する部品が同じであれば機能や性能はそんなに変わりません。

 

では、品質はというと、今の時代日本製であれば品質が良いのは当たり前

品質が悪ければ市場から退場ですから、各社手間をかけても不良品を市場に流出させません。

 

では、他社と差別するうえでの武器になるものがあるでしょうか?

 

それはスピードです。

 

他社より1日でも早く製品を届けることができるか、できないかです。

 

それも一部のお客さんだけ特別扱いで早く作るのではなく、全てのお客さんに他社より大きくスピードで打ち勝つことです。

 

1ヶ月の納期が1週間、さらに3日と短くなればなるほどお客さんにとって魅力的です。

 

しかし、多くの現場はこのスピードがまだまだ未開拓です。

 

ムリなく早く作るためにカイゼンをする

 

早くつくるために必要な分だけ少しずつつくる

 

早く作ってもコストは上がらず、品質が悪くならないようにつくる

 

それができれば、社長の会社の売上は増えていきます。

 

カイゼンはとかく作業スピードを求めますが

そうではなく注文をもらってから納めるまでのスピード短縮を目指すのです。

 

社長の会社は、ものづくりのスピードアップを図っていますか?

 

NOと答えた社長、御社のものづくりのスピードアップを図りませんか。