【第124話 生産管理システムが高い買い物にならないためには】
生産管理システムで製造計画が立てられているが
・急にキャンセルになる
・計画にないものを急に作れと指示される
ということが頻繁に起こっているうちに、使えない生産管理システムだ!とレッテルを張られてしまう。
やがて誰も生産管理システムの製造計画を信じなくなってしまう。
そんな会社は決して少なくありません。
おまけにその生産管理システムは投資をして最近新しくなったばかり
となるといったい何のために高いお金を払ったのか腹立たしく思っている社長もいるかもしれません。
これだったら昔の生産管理システムのままで良かったという声も聞こえてきます。
では昔の生産管理システムが精度の高い計画が出されていたかといえば決してそうではありません。
昔の生産管理システムの製造計画も毎日変更でてんてこ舞いだったはずです。
それを新しい生産管理システムにすることで精度を高い計画を立てることが可能になると提案されて導入を決めたところもあるでしょう。
はっきり言います。
どんなに最新の生産管理システムを導入しようが、生産管理システムだけでは計画の精度は高くなりません。
その理由の一つに
① 注文を受けてから納品までの期間 と ② 製造着手から完了までの期間 の関係があります。
① > ② なら注文をもらってから作ることができます。
しかし、多くの会社は
① < ② なので、注文をもらってからでは納期に間に合わないので、見込み情報で作り始めます。ところが、あくまでも見込みなので最終的には変更になってしまいます。
つまり、多くの会社はお客様の注文確定から作り始めていては納期に間に合わないので、注文が確定せず見込みの状態で作り始めるので、注文変更が起きると製造指示が変更になってしまうからです。
そうなると計画変更をできるだけ少なくするには②を短くするしかありません。
1ケ月先の販売見込みで計画を立てるより、1週間先の販売見込みで計画を立てる方が見込みの精度が高くなるからです。
もし、御社の生産管理システムの計画の精度が悪いので見直したいというときは、生産管理システムの見直し、入れ替えだけでなく、現場改善で「製造着手から完了までの期間」できるだけ短くしなければ解決しません。
社長の会社はソフト会社の甘い言葉に乗って、安易に生産管理システムの入れ替えだけで計画の精度を高くしようとしていませんか。 それが高い買い物にならないように、現場改善も並行して進めましょう。
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