第32話:5Sとカイゼン活動
5Sが継続できない
社員が5Sを信じてなく、具体的な活動につながらない
5Sをやっても経営数字につながらない
という話をあちらこちらで聞きます。
5Sは、
整理 :必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てる
整頓 :必要なものをすぐに取り出せるようにする
清掃 :仕事がやりやすいようにきれいにする
清潔 :整理、整頓、清掃の良い状態を維持する
躾 :ルールや決めたことを守る
つまり、5Sは不要なものを捨てて、必要なものをすぐに取り出せるようにし、いつもきれいに清掃し、その状態を維持できるように、ルールを決めて実行することです。
となると、1度5Sをしたらオフィスや工場はすっきり。
2度と5Sはやらなくてもいいのでは、と思いませんか?
しかし、多くの会社や工場は、繰り返し何回も5Sをやっています。
なぜ、そうなってしまうか?
ずばり、多くの会社のしくみが、ものがどんどん増えるしくみだからです。
そのため不要なものを捨てても、また増えてしまう。
なぜなら必要以上につくり、必要以上に買うからです。
このサイクルを断ち切らなければ、捨てても、捨てても、ものは増え続きます。
自分自身振り返ってみると、5Sをやるぞと意気込んだのは最初の段階だけでした。
まずは不要なものが溢れているフロアを赤札作戦で整理する
あとは、ものが減ったら、減った分だけ買う、減った分だけ作る、それができるしくみにカイゼンするだけです。
もし必要以上の量のものを買うと、置き場所がなくどこかに仮置きします。
それが増えるとあちらこちらにものが点在し、結果として必要なものがすぐに取り出せなくなります。
5Sは非常にわかり易い考えですが、それだけではなかなか効果がでません。
下手をすると永遠に整理で、ものを捨て続けなければなりません。
5Sを標榜し、5Sを推進するのは大事ですが、成果を出すためには並行して目標を達成するためのカイゼン活動を仕掛けなければなりません。
今年の商業界9月号の企画「出張!なんでもコンサルティング」で訪問したアベスポーツさんも5Sを掲げ、活動するなかで多くの成果を出しました。
ただ単に5Sだけをおこなったのではなく、知ってか知らずか、しくみのカイゼンをすることで、在庫削減および欠品解消を実現したのです。
5Sを標榜する会社は、5Sと共に自社のしくみをカイゼンする活動もぜひ取り組んでください。
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