第54話:棚の高さはどうあるべきか
箱根の噴火があったり、最近は地震が多い気がして、ちょっと心配ですね。
一昨日も埼玉県を震源とする地震があり、埼玉県のお客さんは大丈夫だろうか・・・・
と心配になりました。
地震が起きたとき、工場だとどんなことが起きるでしょうか?
作業台や棚が倒れて製品や仕掛品が壊れる
作業者がけがをする
などなど
でもそのリスクを少なくするにはどうすべきか?
工場の耐震性を検査し、問題があれば耐震構造にすることもありますが
もっと簡単にできることがあります。
それはなにか?
ずばり、ものを高く積まない、棚の高さを低くすることがあります
工場には、倉庫にうず高く部品の入った段ボールが積まれていたり
人の手では取れないほど高い棚にぎっしりものが詰まっていたりします。
そんな状態では、地震が起きたら
頭上からものが落下したり、棚が倒れて、怪我をしたり、ものが破損してしまいます。
できる限り、ものは高く積まない、棚の高さもできるだけ低くする
でも、スペースを効率的に使うのであれば、ものはできるだけ高く積むべきだ、棚の高さはできるだけ高い方がいいと思う社長もいるでしょう
しかし、日々の仕事に、そんなにたくさんの部品が必要なのでしょうか?
手の届かない一番上の段まで棚にものが押し込む必要があるのでしょうか?
ものをたくさん置けなくなったら、工場の生産がうまくいかなくなる!
と言われる方がいるかもしれません。
果たしてそうでしょうか?
小売業で考えてみましょう。
スーパーマーケットの棚は天井に届くほど高いですが
それに比べてコンビニの棚はかなり低いです。
棚が低いコンビニは品揃えが厳しくなり、売上も損益も厳しいでしょうか?
ところが、スーパーとコンビニでどちらが儲かっているかといえば、コンビニです。
工場のしくみをうまくつくれば、棚の高さは必要以上に高くする必要はありませんし
現場に積まれるものも高くなりません
日本は地震が多い国です。
それに備えるために、建物の耐震性を考えるだけでなく、
工場で持つものはできるだけ少なく、棚の高さはできるだけ低くすることを考えてみましょう。
棚の高さが目線の高さになれば、工場全体を見渡すこともできるようになりますよ。