第7話:どれくらいはやく?
急いでつくったらどれくらい時間がかかりますか?
前回、まずは「はやさ」にメスを入れることをお話ししました。
そうなると、どれくらいの時間でつくれるようにするかが気になります。
ところで、なんのために「はやく」つくるか?
「はやく」つくる目的はいろいろあります。
・ムダを省いて「はやく」つくることで、コストを削減する
・工場の生産性を上げるために「はやく」つくる
ではお客様にとっての「はやく」つくることの価値は何でしょう?
お客様が注文した商品が「はやく」手に入るようになることです。
以前半導体関連のお客様に商品を販売している設備メーカーのコンサルティングをしたとき、
不景気になると注文はパッタリ止まるが
景気が上向きになるとお客様から一日も「はやく」商品が欲しいと矢のような催促
注文から納品のスピードが受注の重要な要素でした
では、具体的にどれだけのスピードでつくるか?
半日、1日、2日、1週間、2週間・・・・
営業から納期問い合わせがくると、いつも1か月と答えているから
まずは3週間を目標にしようか・・・・
しかし、それで他社との競争に勝てますか?
そんなとき、一番の得意先から、緊急で最短で納品して欲しいと言われたら
どれだけかかるか考えてみるといいでしょう。
他のものが遅れても構いません
その注文を特別扱いして特急オーダーでつくったらどれくらいかかるかです
「ワークを作業者が持ち回りで工程間を運んで、最優先でつくれば2日でできます。」
という答えが返ってきたら、目標は2日。
特別扱いした注文だけではなく、すべての注文を特急オーダーでできるようするのです。
そんなの無理!!
前出の半導体関連製品の工場では、以前はお客様の注文には
通常 1~2か月
特急 1~2週間
でした。
それを、しくみをカイゼンすることで、すべてを 1週間 で対応できるようになりました。
もちろん、他社に比べて圧倒的なリードタイム(注文から納品)
短納期対応は営業での強力な武器になり、売上も拡大しました。
しくみをカイゼンして目指す究極の目標はすべてを特急オーダーで対応することです。