第58話:在庫は数字と物でちゃんと追え
社長、いま部品在庫・仕掛品在庫でどれくらいあります?
「10億円くらいかなぁ・・・・」
滞留在庫はいくらで、日々回転している在庫はどれくらいですか?
「いやー、いくらだか・・・・、おいちょっと調べてくれ」
・・・・
在庫が多いのが問題だと分かっていても
なにが多いのかしっかり把握できていない工場が多いです
昔にまとめて買ったり、つくったりして、倉庫の奥底で寝ている滞留在庫
保守用に買って置いた在庫
これらは日々の生産ではほとんど使われません
これから在庫削減に取り組もうとしても、もはや捨てるしか手がありません
一方日々の生産に使われている材料や部品、そして生産された製品は、これからのカイゼン如何で在庫を減らすことができます。
在庫削減を取り組もうとしたら、滞留在庫、日々回転している在庫で各々どれくらいあるかちゃんと押さえなければなりません。
そして次は、日々回転している在庫でも何が多く抱え込んでいるか見極めなければなりません。
どれも等しく多く抱え込んでいることもあれば、どれかが突出して抱え込んでいることもあります。
そうなると一点一点、どの材料、部品、製品が多いか数字を追うしかありません
多く抱え込んでいる部品がはっきりすれば
なぜ、この部品を多く抱え込んでいるのか?
仕入先の理由なのか、部品の買い方の問題なのか、いや工場のものづくりが問題なのか?
そこまでちゃんと追っていかなければ、在庫を減らす打ち手は見えてきません。
そして、さらにその在庫を現場で見ること。
数字が合っているか?
あっていなければ、なぜあっていないか?
どこにどのように置かれているか?
ただ、単に在庫が多い、問題だけでなく、数字でしっかり追っかけて、現場でものを追っかけなければ
「在庫が多い」というだけでは、なにも解決しません。
社長の工場は、どこまで在庫の実態を把握していますか?