第28話:過剰在庫の対策は打たれていますか
先日、ある工場から相談を受け、現場を見に行くと山のような部品在庫と製品在庫
部品在庫は海外から調達しているものはどうしても大量になってしまう、国内で調達しているものも少量ずつだと単価が高くなってしまうのでやはり大量になってしまう、という話
じゃあ、製品在庫もなぜ大量にあるかと聞くと、部品在庫がたっぷりあるので、どうせ作るなら効率的にまとめて作ろうということになり、結果として製品在庫も大量になっているとの話です
これだけの在庫を抱えてキャッシュフローは厳しく、なんとか在庫を減らしたいのかと思いきや、そうではなかったのです
話を聞いてみると欠品に悩んでいるとのことでした
幸いにも会社の資金繰りに問題はなく、かつ幸か不幸か置き場もたくさんあるので、大量の部品在庫や製品在庫はとくに問題視されていない
在庫は大量にあってもいつかはなくなる
いつ在庫がなくなり欠品になるかというと、だいたいが突然の出来事
そうなるとお客さん対応や、部品の緊急発注で工場はテンヤワンヤになるので、それをなんとかしたいというのが相談でした
(在庫管理システムが入っていないのか?入っていなければ導入したらいいじゃないか、という人もいるでしょうが・・・・)
ところが、話を聞いていきとどうも欠品だけでなく、他にも問題があったのです
その一つが過剰在庫によるムダの発生
在庫が多すぎてなにがどこにあるのか分からなく、製品をつくるのに必要な部品を探すのに時間がかかっていたのです
しかし、それについてはまったくといって問題視されてなかったのです
なぜなら、一つひとつの製品をつくるのは年に数回(ということは一回つくると数か月分の在庫)
年に数回のことであり、作るときは一気に大量に作るので、部品を探すのに多少時間がかかってもあまり問題になってなかったのです
このように過剰在庫は、キャッシュフローの悪化だけでなく、欠品、ムダな作業の発生とありとあらゆる問題を引き起こします
在庫は必要以上に持たないことです。しかし、業者との関係もあり急に在庫は減らせません。しかし、
部品があるからといって製品をまとめてつくらないようにする
在庫が多くても、部品や製品を探すのに時間がかからないようにする
在庫管理システムが導入されていなくても欠品が起きないようにする
と、さまざまな対策をしなければなりません。
みなさんの工場は過剰在庫の対策は打たれていますか?